皆さんはデイトレの注文を出す際に、レンジ相場かトレンド相場か判断して注文を入れていますか。
現状がレンジ相場かトレンド相場か把握した上で注文を出すことは、デイトレの勝率を上げる上で重要になってきます。今回はレンジ相場とトレンド相場の見極めや特徴について解説していきましょう。
まずはレンジ相場とトレンド相場の定義です。
レンジ相場は下値の下限であるサポートライン、上値の上限であるレジスタンスラインの間を行ったり来たりしている相場です。
移動平均線はあまり役に立たず、サポート・レジスタンスラインを意識してトレードする必要が出てきますね。
対してトレンド相場には上昇トレンドと下落トレンドがあり、移動平均線でサポートやレジスタンスが入りながら上がり・下がりを繰り返していく相場です。
実は相場はこの2つのレンジ相場とトレンド相場しか存在しないため、どちらの相場に属しているかによって戦略が変わってくることを理解する必要があります。
では具体的にレンジ相場のチャートを見ていきましょう。
(EUR/JPY 60分足 ローソク足は平均足使用 移動平均線/赤/21 ボリンジャーバンド/緑/21)
1.1330をサポートライン、1.1365をレジスタンスラインとしたレンジ相場です。
黄色い丸で示される通り、これらのラインで反発・反落を繰り返している相場であり、サポートライン付近でロング、レジスタンスライン付近でショートを繰り返すことによって利益を上げることができる可能性が高い相場です。
サポート・レジスタンスラインと同様に、黄緑色のボリンジャーバンドの下限・上限でも反発・反落の契機となっており、こちらも売買の目安になります。
一方赤色で示された移動平均線は意味をなしていないため、レンジ相場における移動平均線の有効性を認めることは出来ません。
結論、レンジ相場では移動平均線でなくボリンジャーバンドを売買の目安にすることで「優位性のあるポイント」でのトレードが可能になります。
チャートの右側で1.1365のレジスタンスラインを明確に上抜いてきた時点で、レンジ相場からトレンド相場もしくは一段階上のレンジ相場に移行するため、美味しいレンジ相場が終焉を迎えます。
移動平均線が横ばいになっている状態≒レンジ相場の目安となるため、移動平均線に「傾き」が出てきたら次の相場に転換する心構えが必要ですね。
ちなみに次の相場では、今までレジスタンスラインであった1.1365がサポートラインに切り替わる可能性が高いため、そのラインを意識した注文を出すことでさらに勝率を上げることができるでしょう。
続いてトレンド相場のチャートを見てみます。
(EUR/JPY 60分足 ローソク足は平均足使用 移動平均線/赤/21 ボリンジャーバンド/緑/21)
1.1450から1.1350までの下落トレンドを描いているチャートです。
移動平均線は右下下がりを継続しており、上値を抑えられてはボリンジャーバンドの下限まで下げ、反発しても再度移動平均線で頭を抑えられることを繰り返しています。
下落トレンドでのトレードの原則は移動平均線付近でショート、ボリンジャーバンドの下限で反発した後に改めて移動平均線付近でショートを繰り返すことによって利益を得ることができるでしょう。
間違ってもボリンジャーバンドの下限付近で反発を見越したロングの注文を出さないでください。
下落トレンド中は「オーバーシュート」や「セリングクライマックス」が発生する可能性があり、その場合は大きな下落によって莫大な損失を出す可能性があります。
あくまで下落トレンドは流れに逆らわず移動平均線付近でショートで攻めていきましょう。
チャートの右側で1.1325付近で3回ほど反発が入るとともに、平均足のローソク足が移動平均線を上抜けボリンジャーバンドの上限に達しています。
加えて移動平均線の「傾き」が緩やかになってきました。
このような時はトレンド相場からレンジ相場へ転換する可能性があるため、ショートポジションを手仕舞いし、レンジ相場に移行する準備をしておく必要があります。
以上、いかがだったでしょうか。現在のトレードポイントが「レンジ相場」か「トレンド相場」であるかによって、参照にするテクニカル指標や注文の戦略が変わってきます。
逆を言えばどちらの相場に属しているかをいち早く確認することによってトレードの精度を高めることができます。
是非、デイトレを行う際はレンジorトレンドの判断を正確かつ迅速に行い、「優位性のあるポイント」でトレードすることによって勝率を上げていきましょう!